13.アデル島

オーストラリア北海岸沖に浮かぶアデル島は、宇宙空間から見れば島の実際の大きさとは裏腹に巨大に見えるでしょう。長さ2.9kmの小さな島がそんなに大きく映るのは、島の周りの珊瑚礁が広がっているためです。島の本体は茶色がかった緑色の植生に覆われていますが、その周りを青く輝く澄んだ海が囲んでいます。島の縁と海の境界線があいまいで、外側に向かって次第に水色が濃くなっていく様子が見て取れます。島の北側の海域には、さらに水深が浅くなり干潟と呼ばれる地形ができています。この干潟部分は極めて浅く、上空から見ると白っぽい色をしているのがわかります。干潟は満潮と干潮の差によって水没と出現を繰り返しており、宇宙からでも干潮時にははっきりとその様子を視認することができます。こうした地形は、島そのものよりも海が支配的な存在となり、陸と海の曖昧な境界が生まれる結果となっています。人工的に作られた海の構造物とは違い、自然に形作られたこの島の姿は、不規則で有機的な美しさを醸し出しているように感じられます。